が集まっています。
日本の刑事司法を改めて見てみると、まず「99%」
と言われる有罪率が目をひきます。
検察が「 有罪にできる 」と思って起訴したら99%有罪
になる訳ですが、今回はこの「99%」という有罪率が
はたして正常なのかどうかについて探っていきたいと思い
ます。
結論から言ってしまうと、極めて異常である、ということ
になります。独裁国家や軍事国家の一部を除くと、起訴後の
有罪率は60〜80%であり、民主国家においては99%と
いう数字は日本以外にはちょっと見当たりません。
(知っている方いたら教えて下さい)。
刑事司法がその国の実情の鏡であるとも言われることを
思うと、日本は実は 「 偽装安全 」と 「 偽装安心 」
を伴う、とても危険な国であったということが分かります。
つまり、 「 冤罪 」 という危うい土台の上に建てられ
た見せかけの 「 安全な国 」 だった訳です。
日本で有罪となった人の内、諸外国で裁判を受けていれば
無罪となった人は19%〜39%いることになるのですが、
これが実数でどのくらいになるのか。
日本国勢図絵07/08によると、06年に検挙されたのが
約38万人。全員起訴されたとして、約72000〜148000人
が諸外国で裁判を受けていれば無罪判決となった人数ということに
なります。
もう一度言います。世界規準では72000〜148000人が
年間余計に有罪判決をもらっているということになる訳です。
来年5月に始まる裁判員制度ではどうか。
審理の対象となるのは、殺人や危険運転致死などの重大事件で、
約3000件と言われています。
これまでの日本の刑事裁判では99%が有罪になるので2970件
が有罪、30件が無罪となっていた計算となります(実数はもっと
無罪判決は少ないようです)。
これが裁判員制度によってどうなるのかは、始まってみないと何
とも言えないところです。
なぜ日本の有罪率はこんなにまで高いのか。これは簡単な話です。
「 疑わしきは罰せず 」 の原則がまったく機能していないからに
他なりません。
日本の職業裁判官は世論の影響を受けないように訓練されているとの
ことですが、はたして本当に影響を受けていないのでしょうか。
じゃあ、警察や検察は世論に影響を受けないのでしょうか。彼らも
人間なのでまったくないとは言えない筈です。
これまでの職業裁判官の実態を分析していくと、 「 推定無罪 」
は守ろうと頑張っているようなのですが、 「 疑わしきは罰せず 」
の方が殆ど機能していないことが見えてきます。
「 推定無罪 」とは、起訴された被告人が真犯人であるとは限ら
ない、ということと、検察の立証があるまでは有罪とはならない、と
いうことです。
「 疑わしきは罰せず 」 とは、検察の立証が、単独犯の場合被告
人を唯一の犯人であると証明しているか、その他、犯人でない可能性
を全て排除できているか、などという判断の下、有罪にするなら絶対に
間違いのないようにするということです。
「 冤罪ファイル 」 を読むとよく分かるのですが、現状は
「 疑わしきは罰する 」 の運用となっています。
「 冤罪ファイル 」 創刊号で紹介された 「 東電OL殺人事件 」
などその最たるもの。
この事件は97年3月8日に発生、同3月19日に被害者の遺体が発見
され操作が始まります。
逮捕されたのはネパール人のゴビンダさんでした。検察は同年6月10日
に起訴。約3年の審理を経て、00年4月14日、無罪となります。
しかし検察は控訴。新しい証拠がある訳でもないのに、同年12月22日、
逆転有罪となり、無期懲役の判決を下されました。その後、最高裁でも
有罪は維持され無期懲役が確定。今もゴビンダさんは刑ム所に収監された
まま無実を訴えています。
もしあなたがゴビンダさんの立場だったらいかがでしょうか。愛する
家族とは離ればなれ、世間的には人殺しのレッテルを貼られ、日々懲役を
強いられている状況に耐えることができるでしょうか。
まったく同一の証拠で無罪にもなり、有罪にもなる。こんないいかげんな
裁判が殆ど批判されることもなく黙認されているというのは、人権への
冒とくであり、日本が見せかけの安全の上に成っている国家だということの
証左ではないでしょうか。
一方で、体感治安は悪化しており、非常にギスギスした社会になって
います。これは、政府と一部マスコミの煽りによるものですが、その実、
犯罪発生数はここ20〜30年横ばいなのです。
最近は良心あるマスコミがこれに気付き、人間同士の信頼を取り戻す
ような努力も見られますが(メディアによっては、その特性上難しい面
もありそうです。)これからは政府にもそのような努力を促すことが
必要になってくるでしょう。
ただ振り込め詐欺の問題もあるので、信頼する心を取り戻す努力と、
信用できる言葉かどうかを判断できる能力を身に付けるということを、
同時進行することが求められます。
我々 「 イイクニ創ろう 」 製作委員会としては、そのような声
かけをしていきたいと思っています。
さて本題の冤罪ですが、以上のような 「 偽装安全 」と 「 偽装
体感治安 」 によって黙認されていることを鑑みれば、変に煽ること
をやめ、人間同士の信頼を取り戻し、人権というものを改めて考え直す
ことで減らしていくことができると言えます。
99%の有罪率という異常、冤罪は最悪の人権侵害であるという認識、
これらをもう一度確認して、冤罪を撲滅していきましょう。
冤罪のない国を目指して ・・・・・・。


